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​2020年度春入学生の体験談

~Aさんの体験談~

【志願理由書】

 A4と指定されたページ数が少なめなので油断しがちですが、これを基に面接が行われるので簡潔になぜこの専攻に入りたいのか、学部時代にどのようなことに取り組みどのような問題意識を持ったかを伝えることが重要です。私は出来るだけ多くの事を伝えるために、wordの文字間隔を限界まで狭め、フォントも小さめに書いていました。大学教員や先輩、友達などに何度か添削してもらいました。

 

【TOEFL ITP】

 TOEFL ITPの模試やテキストを1冊ずつ買って繰り返し解いていました。感覚としては7割近く点数が取れていれば安心だと思います。論述対策の息抜きとして勉強していたような記憶があります。今はTedやVOA、映画など英語を楽しく学べるコンテンツが沢山あるので活用するのがオススメです。

 

【筆記試験】

 『国際協力:その新しい潮流』と『国際協力用語集』をベースに知らない概念や単語をノートにまとめていました。単に意味を調べるだけではなく、どのような歴史的背景でその概念が誕生したのか、残されている課題やウィークポイントは何なのかなど時事的なことも調べていました。実際に自分で概念を用いて文章を組み立てる練習もしていました。

 

【面接】

 先述したように、10分間とかなり短めな面接です。人によって聞かれることも様々で、私は修士でやりたい研究と学部時代に取り組んでいた卒業研究について掘り下げられました。事前に面接で聞かれそうなことへの返答メモを作成し、直前に読み返していました。

~Iさんの体験談~

【志願理由書】

    志願理由書の作成に当たって一番、苦労したのが書ける内容が非常に制限されている事でした。何を伝えたいのか、何を見て欲しいのかスペースを余すことなく使うという事を念頭に置き作成を進めました。最初に書き上げた草稿ではとてもA4一枚には収まりきらず、無駄な部分をそぎ落とす作業を重ねました。Wordの余白を限界まで削りフォントを小さくすることで何とか範囲に収めたあとは学部の指導教官や当時、DOISに所属していた知人、修士経験者などにお願いし読んでもらい、ツメの甘い所や詳しくした方が良い所、無駄な文などを指摘して頂く事で推敲しました。

 他人に読んでもらうというのは大事な工程なのではないかなと思います。あとテクニカルな話をすれば学部の指導教官から「あえて突っ込みたくなるポイントを残すのも戦略」というアドバイスも頂いたので面接でどこを聞いて欲しいのかということも作成にあたり意識するといいかなと思います。

 

【TOEFL ITP】

 私自身は元々、留学も一つの選択肢に入れていました。なので普段から英語に触れる時間を意識的に作るようにしていたこともあり、TOEFL ITPに向けて特別に準備をするという意識はありませんでした。英語の論文を読むことやYoutube、Ted、Netflixなどを使って英語を聞く時間を毎日とっていました。あとはボキャブラリーを増やすことも大事かなと思います。直前期には文法問題のみ問題集を購入し繰り返し解きました。英語は結果が出るまでに時間がかかるし、試験の為というより日々の積み重ねで普遍的な英語力を養う必要があるかなと思います。(自戒を込めて)

 

【筆記試験】

 今後、筆記試験がどうなるかわかりませんが(2021年1月現在のCOVID-19の流行を鑑みて)。まず入試説明書に記載されている出題範囲を確認する事からはじめると良いと思います。DOISの先生方が執筆されている『国際協力学』(高木保興著、東京大学出版会)、『国際協力学の創る世界』(朝倉書店)は必読だと思います。その他には『国際協力用語集』(国際開発ジャーナル社)、『国際開発学入門』(大坪滋・木村宏恒・伊藤早苗著、勁草書房)などが参考になるかなと思います。加えて、DOISに所属されている先生方の論文にも目を通すことや、出題範囲について一つ一つ研究動向や概念などをノートにまとめる作業をしました。

 記述の練習としては学部の指導教官の薦めで論文の要約をしていました。これも書き上げた物を他人に目を通してもらうことが大事だと思います。

 

【面接】

 面接に関しては志望理由書を学部の指導教員やDOISの卒業生に読んでもらった際に質問したくなるポイントなどを伺いました。それ以外に特に対策などはしませんでした。実際の面接では先生方が勢ぞろいの威圧感(笑)に緊張しました。質問される内容は人それぞれなのかなと思います。自分なりの国際協力・学問に対する熱意を面接官に伝えることを意識するとよいと思います。

 

【その他】

 修士の2年間は非常に短い時間だと思います。限られた時間を有効に使うために普段から問いをたてる力をつけておくことが入学後につながるのではないかなと思います。「あたりまえ」を疑う事や世の中の現象に「何故」を感じるアンテナをはってみてください。

 最後に国際協力・開発という分野は非常に面白い分野です。そして、様々な学問の知の融合とそれを社会に役立たせる事が求められる「知の総合格闘技」だと思います。専門に囚われず幅広い分野に興味をもって見てください。

~Mさんの体験談~

【志願理由書】

 自分の場合、元々目指していた国際協力現場での仕事に転職したくて大学院進学を決心しました。なので、「志望理由」には、今までどのようなことに関心を持って生きてきたか、前職で何をやってきたか、そこでどのような経験をしたか、なぜ大学院進学を決意したのか、卒業したらどのような道に進みたいか、などのように時系列でまとめて記入しました。
 また、「研究計画」の箇所ですが、まだまだ入学前だと自分が本当に何を研究したいのか、修士論文として何を突き詰めたいのか、というところが明確に書ける人は少ないかと思います。私も同じでしたので、「何を突き詰めたいか」というより、自分が今どのようなことに関心を持っていて、なぜそれが問題だと思っているのか、自分がその問題に向き合い始めたきっかけは何だったのか、というバックグラウンドをより丁寧に書くようにしました。

【TOEFL ITP】

 長らく英語の勉強から離れていたので、正直不安でした。私の場合、子育ても同時進行だったので、子どもが寝ている間にTOEFLのテキスト(単語・長文読解・リスニングの計3冊)を進めていく、というスタイルでした。隙間時間を徹底活用して少しずつテキストを進め、覚えられない単語は単語帳を持ち歩く、トイレの壁に貼るなどして、愚直に覚える努力をしていました。

【筆記試験】
 「自分の関心あるテーマ」と一言でいってもかなり範囲が広いです。私の場合、とりあえず一つ一つの「テーマ」に関する最新情報(今国際情勢で何がホットなのか)と過去のトレンド(過去数年までの動向はどうだったのか)というのをノートにまとめ、何か具体的な事例を聞かれた時に答えられるように事例リサーチもしていました。
 実際の試験問題では、自分が一番関心を持っていたテーマに関して、事例を挙げながら説明をしていくという内容だったので、やはり「実例」を知っておくと良いかと思います。

 

【面接】
 人によって聞かれることは様々だと思いますが、志望理由は「志望理由書」を読めば分かるので、あまり面接では突っ込まれないかと思っていました。このヨミは当たり、当日自分が聞かれたのは、「(とあるテーマ)の中で、何が一番問題だと感じていてご自身の関心があるのか、というのを自分の経験と結びつけて発表して下さい」というものでした。1分ほどで何をどのように発表するのか、という瞬発力が問われたので非常に緊張しましたが、筆記試験対策で「国際情勢で何がトレンドになっているか」「自分が一番関心を持って『自分事』として話せるトピックは何か」という視点で勉強を進めてきたので、非常にすんなり回答できました。
「このテーマ・単語に関して1分で分かりやすくまとめて話す」のような訓練を普段から自分でしておくと良いかもしれません。

 

【その他】

入試前に一度希望している研究室の先生に面談を依頼してお話を聞いておく、というのは重要かもしれません。面接当日で、以前お会いしたことのある先生が面接官だったので、お互いにバックグラウンドを少し知っていたということもあり、非常に話しやすかったです。

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