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佐藤研究室での修士2年間を振り返って

皆さん、こんにちは。

2022年3月に修士課程を修了しました、前川です。

卒業後あっという間に1か月が経過してしまいましたが、

今日は、佐藤研での2年間を振り返って、


  • 佐藤研究室での1番の学びは何か

を、お伝えしたいと思います。

今からお伝えすることは、私にとって1番の学びでもあり、1番自分自身が苦しんだことでもありました。

ぜひ何かの役に立てば幸いです。



 
佐藤研究室での1番の学びは何か

私にとって、佐藤研究室で最も学びとなったのが、


「なぜそれを『問う』必要があるのか」

「その問いを問う『意味』や『意義』は何なのか」


という「問いかけ」です。


研究を進める上で最も重要なことが、「問いを立てること」です。 では、その「問い」はどこから来るのかというと、


・普段から自分自身が、身の回り・世の中の事象に対して「課題」だと思っていること

・解決されなければならないと感じている「問題」

・なぜそうなっているのだろう?と疑わずにはいられない「不思議」な事象やモノ・コト


などに対して、自分自身の「探求したい!答えを知りたい!」というモチベーションが上がるかどうかが重要です。


しかし、これだけでは、自分の欲求を満たすだけの研究になってしまいます。


そこで忘れてはならない観点が、


「なぜそれを『問う』必要があるのか」

「その問いを問う『意味』や『意義』は何なのか」


という点になります。


たとえば、自分がいかにその物事に対して、「この答えを知りたい!もっと深堀したい!」と思っていたとしても、既に同じような研究や論文が、ほかに存在するのであれば、自分の研究の「新しさ」は薄れてしまいますその研究は、自分が労力をかけて研究する必要があるのかどうか、をよく吟味することが大事です。


また、どんなに自分自身が「大事」だと思っている事象だとしても、第3者から、

「その研究をやることで、誰にどんなメリットや学びがありそうなのか?」や、

「その問いを問うことは、どのような大きな問題に立ち向かおうとしているのか?」などと突っ込まれてしまう研究もよくあります。


研究をやるからには、何かしら・誰かしらの役に立つ、もしくは、「それって面白いね」という知的好奇心に(わずかでも良いので)刺激を与えられるものでなくてはなりません。


とはいえ、なかなか最初から、社会や誰かの役に立つような研究を行うのは到底難しいものがあります。


なので、まずは、佐藤先生や、佐藤研究室のゼミの仲間、そして副査の先生方や他のゼミ生・先生方などから、「面白い研究or問い/着眼点だね!」と言われるものを目指すのが良いと思います。


そして、自己満足な研究に陥ってしまうことがないように、ぜひ自分の考えや、どんなことを問いたいのか、ゼミの場や佐藤先生に対してどんどんプレゼンしてみてください。

佐藤研究室の皆さんは、非常に鋭い的確なコメントや、(時には落ち込むこともありますが…)ためになるアドバイスをたくさんしてくれます。


自分が研究をすることで、どんな「新しさ」や「今までの研究とは違った視点」を提供できそうなのか。自分の研究の「オリジナリティ」はどんなところにあるのか。自分が介在して研究する意味や意義はなんなのか。これまでの既存研究では明らかになってこなかった、どんな点に対して、切り込んでいこうとしているのか。


佐藤研究室では、今お伝えしたようなことを、とことん問われ続けます。


私自身、最後の最後まで、自分の研究の意義や新しさは何なのか、この研究の貢献は何なのかを言語化することに非常に苦戦しました。(ここだけの話ですが、最終提出の前日まで悩んでいました…汗)それくらい、難しいことなのです。



今後研究を進める中で、たくさん迷うシーンがあると思います。

その時は、さらに悩んでしまうかもしれませんが、


「なぜそれを『問う』必要があるのか」

「その問いを問う『意味』や『意義』は何なのか」


をもう一度よく考えてみて下さい。

そうすれば、きっと自分が納得のいく「問い」を見つけられるようになると思います。



最後に、研究は非常に孤独な戦いだと思います。

私は入学してから卒業までずっとオンライン生活だったので、修士論文執筆が本格化してからは、毎日本当に孤独でした。


そんな時は、ぜひゼミの仲間や同期に助けを求めて下さい。

もしくは、他のゼミ生でも良いと思います。

自分が何に困っていて、どこで躓いているのか。こんなふうに考えているけど、果たして面白いか?などなど…


孤独な戦いではありますが、いつも仲間が傍にいます。

論文執筆は、自分自身との戦いでもありますが、ゼミという「チーム」で一緒に創り上げていくものでもあります。


ぜひ肩の力を抜いて、周りにたくさん頼って、「問い」との対話を楽しんで下さい。



追伸:卒業後は、開発コンサルタントとしてODA事業に携わっています。ODA事業やODA評価のことで何か聞いてみたいことがあれば、ぜひお気軽にご連絡下さい。 (連絡先等は、佐藤先生か現役のゼミ生に聞いて下さい)


長くなりましたが、最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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