2024年3月に修士課程を卒業いたしました小松です。
この度は、佐藤研での3年間を振り返る機会をいただきありがとうございます。
ここでは、佐藤研のブログに足を運んでいただいた方に向けて、僕がこの3年間で学んだことの中で最も重要だと思うことを共有させていただきます。
それは、「どんなことにも、まずはどっぷり浸かってみること」です。
これまで自分が大切にしてきた価値観や鍛えてきた考え方から一旦距離を置き、新たな環境に飛び込むことは勇気のいることだと思います。さらに、未知の環境に順応していく過程で見つけていく、その時の自分自身に足りていない部分を補っていく過程には、相当の根気が必要です。
その一方で、これまでの自分には無かった物の捉え方や思考に触れることは、とても面白いことだと僕は思います。この時、それらにただ触れるだけでなく、勢いよく身を投じてどっぷりと浸かってみることで、自身とは異なる他者に接近することができたり、これまでと異なる視点から自分自身を眺めることができるようになったりするかもしれません。
実際、僕はもともと自然科学の領域にいた人間で、学部時代には理学部でゲノム編集によるコムギの耐塩性について専攻していました 。本来ならばそのまま理学系の大学院に進学するのが一般的かと思いますが、僕は、学部時代に探検部の仲間とともに台湾の先住民族のもとでホームステイした際に感じた「異なるもの」への憧憬を胸に、この社会科学の領域に飛び込んでき(てしまい) ました。
結果、3年間にわたる修士研究の道のりで、台湾の先住民のみならず、社会科学的な物の考え方という他者へ接近できた経験は、何にも代え難い有意義なものとなりました。
これまでの価値観が通用しない環境の中、日々漸進を続けたつもりではありますが、なかなかうまくいかないことが続き、悩みが多くあったことも事実です。しかし、そんな僕をあたたかく受け入れ、真剣に悩みと向き合ってくれたのは、佐藤研の皆さんでした 。
佐藤研には、何かにどっぷりと浸かろうとしている人に対して、惜しみのない応援をしてくれる人がたくさんいます。ですので、本研究室への進学を希望している諸君は安心して佐藤研に入信し、「なにかにどっぷり浸かってみる」、意義ある修士課程を過ごしてみてはいかがでしょうか。✨
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